どうも、木村(@kimu3_slime)です。
中学の数学を勉強したい、やり直したい。でも、授業や教科書が難しい、できないとつまらない……。つまらないことを乗り越えなきゃいけないのか。いやいや、つまらないことは続きません。何か楽しめる勉強法はないのでしょうか。
今回は、読み放題サービスKindle Unlimitedの対象となっている「中学生からの勉強のやり方」を紹介します。数学も扱っていますが、数学に限らない勉強法の本です。
どんな本か
「中学生からの勉強のやり方」は、勉強に苦手意識を感じた中学生、また保護者に向けて書かれた本です。
僕も昔を思い出すと、中学校になると試験が難しくなり、点数が取れず、なんだか勉強が面白くなくなっていった覚えがあります。
なぜだかわかりませんが、中学校や高校では、各教科の授業はあっても、勉強法についてはそれほど教えてくれません。予習をしろ、授業を聞け、ノートを取れ、宿題をやれ、くらいでしょうか。言われたことに取り組んでみても、思うように勉強が進まない経験をした人はいるのではないでしょうか。
この本は、勉強法といっても、ノートのとり方を教える(ノート術)の本ではありません。そもそも勉強ってなんなの? なんで予習しなきゃいけないの? そんな、当たり前に見える勉強の方法の、なぜの部分に丁寧に答えてくれる本です。
僕はこうした本には出会わず、大学受験や数学は授業と独学の中で、自分なりの勉強法を生み出してきました。驚いたことに、この本に書いてあることと全く同じ、いやそれ大事だと思ってたんだよ!ってことが書いてありました。かつての中学~高校生の自分に贈りたい本です。
目次
おおざっぱに言ってしまえば、この本は、勉強のやり方、勉強に対する考え方を1から見直し、それをベースにした勉強法を提示する本です。
前半は考え方のお話で、後半がより具体的な勉強の話になっていきます。
- 1 勉強を始める前に知っておいてほしいこと
- 2 勉強の4つのステップ
- 2-1 予習
- 2-2 授業
- 2-3 復習
- 2-4 テスト
- 3 各教科の勉強法
- 英語の勉強法
- 数学の勉強法
- 国語の勉強法
- 理科の勉強法
- 社会の勉強法
楽しいから、一人で続けられる
まずこの本が良いなと思ったポイントは、勉強する楽しさをベースに置いていること。
効率よく勉強するために頑張ろうね、って感じではないのです。それでありながら、きちんと成果を意識しています。結局中学以降の勉強は、自習・独学する力(この本では「自学力」)が求められる。その力は、楽しむ力に支えられている。というロジックです。
勉強をやらなきゃいけない、それがわかっていたとしても、スポーツやおしゃべり、ゲームなど、人は他の楽しいことをするものです。勉強も、本人が楽しめるようにならないと、続きませんね。
このサイトも、趣味の大学数学という名前です。何か強いられることなく、ちょっとした楽しみのために数学に触れてみたい人向けの情報を発信しています。
特に学びにおいて大事なのは、今どれだけ必要性があるか・知識があるかではなく、それに興味を持てるか、好きかどうかだと思っています。「好きこそ物の上手なれ」と言いますが、僕が人生で見てきた優れた人は、好きだからこそ継続して極められたように見えました。
できない→できる、は楽しい
勉強を楽しめば、できるようになるよ。まあそう言われても、楽しめれば苦労しないよって、思います。僕が中学生だったら絶対そう言います(笑)。
そもそも、勉強とはなんでしょうか? 授業を聞く? 問題集を解く? 自分で調べる? この本では、勉強を「できない(わからない)ことをできるようにすること」と捉えます。
これは素晴らしい定義だと思います。まさしく自分は、今までの勉強の中で、それをやってきていたし、それが大事だと思っていました。特に数学では、「自分は何がわからないか」を理解するのが、重要なステップです。
参考:数学の学びを深めるために必要なのは、「わからない」と言える力
わからない→わかる、できない→できるというステップは、スポーツやゲームでも楽しいものです。これが積み重なれば、できることは増えていって、より楽しくなって、また伸びしろのあること(できないこと)を探したくなるでしょう。
引用:中学生からの勉強のやり方 No.396
勉強とは、できないことをできるようにすること。その観点から
- 予習:何ができて、何ができないかの確認
- 授業:できないことを、できるようにする
- 復習:できる状態を、キープする
- テスト:できる状態がキープできているか、チェックする
と捉え直します。この「できないことの確認」「できない→できるの変化」を通して、できる喜びを味わいたいものですね。
この本では、各教科の勉強法も書かれています。特に数学については、計算を大事にする、「わかる」ことを大事にする、解き方を説明してみる、といった方法が紹介されています。
どれも僕が大事にしてきたことと一致していて役立つ考えなので、ぜひ本でチェックしてみてください。
気になる点
この本は、受験でトップレベルを取るための教材ではありません。できる人が読んだら、こんなの知ってるよ、と思うかもしれません。
どちらかというと、テストの点がふるわない人向けです。読んで勉強して、定期テストの点が伸びて、勉強が楽しくなるきっかけ作りの本です。勉強法の本であり、教材ではありません。
もし中学の数学の中身をコンパクトに学びたいなら、次の本がおすすめです。
また、本の冒頭に「アウトプット勉強法」が改訂にあたり追加されていますが、これは一通り読み終わってからで良いと思います。小技を紹介するものであり、この部分から読み始て、ちょっとこの本微妙かなと思いました。しかしその印象は1章で変わりました。1章から読み始め、特集は後から読めば良いと思います。
僕は「中学生からの勉強のやり方」を、Kindleの読み放題サービスKindle Unlimitedで読みました。登録してあれば無料なので、ぜひ試しに読んでみてください。勉強のやり方を見直せば、数学に楽しくチャレンジしやすくなるでしょう。
木村すらいむ(@kimu3_slime)でした。ではでは。
ディスカヴァー・トゥエンティワン (2019-03-14T00:00:01Z)
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