どうも、木村(@kimu3_slime)です。
今回は、円の直径が2倍になると円周は何倍になるかについて紹介します。
円があり、その円の直径の長さをもとの2倍にします。
このとき、直径の長さを2倍にした円の円周の長さは、元の円の円周の何倍になるでしょうか。
選択肢
- 2
- 3.14
- 4
- 6.28
参考:平成30年度 全国学力・学習状況調査の調査問題・正答例・解説資料 H30A 7(2)
これは基本的な問題ですが、正答率は55.9%とやや低めです。
特殊なケースを考えるだけでも、回答にたどり着くことはできます。
例えば、直径\(1\)の円の円周の長さは、\(1 \times (円周率)\)です。これに対し、直径2の円の円周の長さは\(2 \times (円周率)\)です。これらを比較すれば、円周の長さは2倍になっていますね。
2つの円の円周の長さの比較をする問題では、記号や文字を使うと扱いやすいでしょう。
円の直径を\(R\)とすると、その円周の長さ\(L\)は「円周率\(\pi\)×直径\(R\)」となります。
\[L = \pi R\]
したがって、直径を2倍、つまり\(2R\)にすると、その長さ\(L_2\)は
\[ L_2 =\pi \times 2 R\]
となるので、円周の長さは2倍になりました。
一般に、直径を\(k\)倍すると、円周も\(k\)倍されます。このような関係を、円周は直径に比例すると呼びます。
似た問題として、半径を2倍にすると、円周は何倍になるか、という問題を考えてみましょう。
円の半径を\(r\)とすると、直径はその2倍なので、\(R= 2r\)です。つまり、元の円の円周は
\[L = 2\pi r\]
と表せます。\(r\)を2倍する、つまり\(2r\)で置き換えると、拡大した円周\(L_2\)は
\[L_2 = 4\pi r\]
となります。よって、円周の長さは\(\frac{L_2}{L}= \frac{4\pi r}{2\pi r}=2\)倍となることがわかりました。
さらに類題として、半径を2倍にすると、円の面積は何倍になるかについて考えましょう。
半径\(r\)の円の面積\(A\)は、「円周率×半径×半径」、つまり
\[A = \pi \times r \times r =\pi r^2 \]
です。したがって、半径を2倍、つまり\(2r\)にすると、拡大した円の面積\(A_2\)は
\[A_2 = \pi \times (2r)\times (2r)\\ = 4\pi r^2\]
よって、面積の比は\(\frac{A_2}{A} = \frac{4 \pi r^2}{\pi r^2}=4\)倍となりました。
半径を2倍にすると、面積は2倍ではなくて、2を2回かけた4倍となるわけです。半径を3倍にすると、面積が何倍になるか考えてみてください。
以上、円の直径が2倍になると円周、面積は何倍になるかについて紹介してきました。
円の直径、半径とその長さ、面積の関係は、最初のうちは覚えにくいかもしれません。記号や文字を使うと、変化を捉えやすくなるでしょう。
木村すらいむ(@kimu3_slime)でした。ではでは。