どうも、木村(@kimu3_slime)です。
最近、「「6÷2を引き算で表してください」答えられない人が多いワケ」という記事を見ました。
割り算の捉え方として良い題材だと思ったので、割り算を引き算で表す方法、掛け算との逆の関係を紹介します。
割り算を引き算で表す方法
まず簡単な問題として考えたいのが、掛け算を足し算で表す方法です。
\(2 \times 3=6\)という掛け算は、\(2+2+2=6 \)として表せますね。または\(3+3=6\)としても良いでしょう。掛け算は、ある数をもう一方の数の回数だけ足し合わせる計算のことです。
\(6 \div 2\)という割り算を、引き算として表すにはどうすれば良いでしょうか。\(6\)から\(2\)を何回か引いていってちょうどになる回数が、わり算の答え(商)です。つまり、\(6-2-2-2 =0\)という式で表せば良いでしょう。
割り算の筆算では、引き算を使いますね。例えば、\(81 \div 3\)を計算したいなら、まず十の位の\(8\)に対して\(2\)をたてて、\(8-3\times 2 =2\)と計算していくでしょう。これは、\(80 – 30 \times 2 = 20\)を計算しているわけです。残りは\(21\)ですから、これも\(21 – 3 \times 7=0\)と計算します。割り算の答えとは基準の数\(3\)で引いた回数ですから、合計は最初の\(20\)回と後の\(7\)回、\(27\)です。
割り算は、掛け算の「逆」の計算であることが、\(2 \times 3=6\)と\(6\div 3 =2\)をそれぞれ足し算、引き算で表した式からわかります。
まず、\(2\times 3 =6\)という掛け算は、\(2+2+2=6 \)と足し算で表せます。
この等式の両辺を入れ替えると、\(6=2+2+2\)です。両辺から\(2\)を引けば、\(6-2 = 2+2+2 -2 =2+2\)です。もう\(2\)回\(2\)を引けば、\(6-2-2-2 =0\)が得られました。これはすなわち、\(6 \div 2 =3\)という割り算が成り立つことを示しています。
\(6\)から\(2\)を\(3\)回引くと\(0\)になるということは、\(2\)を\(3\)回足すと\(6\)になる、ということですね。
割り算とは掛け算の逆の計算であるという観点は、分数の割り算をひっくり返してかける理由につながってきます。
参考:なぜ分数の割り算はひっくり返してかける? 分数の定義と逆数について
文字式を使うと、割り算を引き算で表すのがより簡単になります。
\(6 \div 2\)の答えを\(x\)と文字で表しましょう。つまり、\(6 \div 2=x\)です。両辺に\(2\)をかけてもこの等式は成り立ちます。\(6 \div 2 \times 2 = x \times 2\)です。
2で割って2をかけるということは打ち消し合うので(割り算は掛け算の逆なので)、左辺は\(6 \div 2 \times 2=6 \times 1 =6\)です。結果としては(両辺を入れ替えて)、\( 2 \times x= 6\)という等式が得られました。これを満たす\(x\)が、割り算の答え(商)です。
\(6 \div 2=x\)という式は、\(2\)を何回引けば良いか?という視点の式です。これを言い換えることで、\( 2 \times x= 6\)という\(2\)を何回足せば良いか?という問題になりました。
あまりこういう考え方をしないかもしれませんが、掛け算を引き算で表すこともできます。
\(2\times 3 =y\)と文字で表しましょう。両辺を\(3\)で割れば、\(2 = y \div 3\)です。これは割り算を引き算で捉える見方をすれば、\(y\)から\(3\)を\(2\)回引くと\(0\)になること、\(y- 3-3 =0\)を意味します。
以上、割り算を引き算で表す方法や、掛け算との逆の関係を紹介してきました。
掛け算を足し算によって理解したように、割り算を引き算として理解すると、割り算が少し簡単な計算に見えます。
分数、マイナス、ルート、対数など、「逆の計算」というのは数学ではよく登場する考え方なので、掛け算と割り算の例から考えてみると理解が深まるのではないでしょうか。
木村すらいむ(@kimu3_slime)でした。ではでは。
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