文章題における方程式の作り方:基本的な文字の意味を確認する

どうも、木村(@kimu3_slime)です。

今回は、文章題における方程式の作り方を、2つの問題を例に紹介します。

 

問題1

問題

折り紙を何人かの生徒に配るのに,1人に3枚ずつ配ると
20枚余ります。また,1人に5枚ずつ配ると2枚たりません。
生徒の人数を求めるために,生徒の人数を \(x\) 人として,方程式
をつくりなさい。
考え方
方程式をつくるために,\(x\) を使って,上の問題の数量のうち,
「???」を2通りの式で表すと,\(3x+20\) と \(5x-2\) に
なります。
この2つの式が等しいので,方程式は\(3x+20=5x-2\)です。

 

「???」にあてはまる言葉はなんでしょうか。

平成21年度全国学力調査の中学生、数学A問題3(3)の問題です。正答率は36.3%となっています。

 

解説していきましょう。

まず注目したいのは、基本的な文字である\(x\)が何を表しているか、ということです。「生徒の人数を \(x\) 人として」と書いてあるので、\(x\)は生徒の人数ですね。ここをスタート地点として議論していきましょう。

では、\(3x+20\)と\(5x-2\)はなんでしょうか。

\(x\)はわかっているので、\(3x\)の意味を考えていきましょう。そこで次の質問をヒントとして出します。

  • 折り紙を1人に3枚、生徒全員に配ると、必要な折り紙の枚数は何枚でしょうか。

生徒の人数は\(x\)でした。したがって、必要な折り紙の枚数は\(3x\)枚です。

\(3x+20\)は、生徒に配った折り紙の枚数\(3x\)に、余った折り紙の枚数\(20\)を加えたものです。したがって、\(3x+20\)は折り紙の枚数です。これが回答です。

\(5x-2\)についても考えておきましょう。複雑な式を見たら、部分的な意味から考えていくと良いでしょう。\(x\)は生徒の人数です。では\(5x\)はなんでしょうか。生徒に5枚ずつ折り紙を配れたときの、折り紙の枚数ですね。しかし、実際には\(5x\)枚ほどはなく、2枚不足しているので\(5x-2\)です。いずれにせよ、\(5x-2\)は折り紙の枚数です。

 

少し邪道かもしれませんが、「上の問題の数量のうち,「???」を2通りの式で表す」という文からも、答えがほぼ限定できます。聞かれていることは、「どの数量ですか」です。問題文に出てくる数量を読み取ると、折り紙か生徒です。生徒を\(x\)としているのだから、答えは残された折り紙しかありません。回答は「数量」なので、「折り紙の枚数」と答えるのが良いでしょう。

 

問題2

問題

ある中学校の今年度の入学者数は男女合わせて223人で,
昨年度の入学者数より3人増えました。男子は昨年度より5%
増え,女子は昨年度より3%減りました。昨年度の男子の入学
者数と女子の入学者数を求めなさい。

この問題を解くために,昨年度の男子の入学者数を \(x\) 人,昨年度
の女子の入学者数を \(y\) 人として,連立方程式をつくります。
次の「???」に当てはまる式として正しいものを,下の
選択肢の中から1つ選びなさい。

 

\[ \left\{ \begin{array}{lr} x+y &= 220 \\ ??? &= 223 \end{array} \right. \]

  1. \(0.05x+0.03y\)
  2. \(0.05x-0.03y\)
  3. \(1.05x+0.97y\)
  4. \(1.05x-0.97y\)

平成27年全国学力調査、中学生数学Aの問題3(3)です。正答率は46.1%となっています

 

こちらも解説していきましょう。

まず、式の中に登場する基本的な文字\(x,y\)の意味を確認しておきましょう。

  • \(x\)は昨年度の男子の入学者数
  • \(y\)は昨年度の女子の入学者数

ですね。問題を分けて、わかるところから少しずつ疑問を解決していくのが確実です。

では、

  • \(x+y = 220\)

という等式は何を意味しているでしょうか。220がどこから出てきたかわかりますか。

\(x+y\)は、昨年度の(男女合わせた)入学者数ですね。「今年度の入学者数は男女合わせて223人で,昨年度の入学者数より3人増えました」という文から、それは\(223-3=220\)であることがわかります。

これでひとつ目の等式が得られました。

 

残りは「男子は昨年度より5%増え,女子は昨年度より3%減りました。」という文を、ふたつ目の等式

  • \(??? = 223\)

として表す問題と言えます。

左辺を推測するには、それに等しい右辺が何の数字なのかわかっていなければなりません。問題文から、右辺は今年度の男女合わせた入学者数です。したがって、「???」は今年度の男女合わせた入学者数を表す\(x,y\)を使った式となります。

今年度の男女合わせた入学者数は、昨年度の男女入学者数\(x,y\)を使ってどう表せば良いでしょうか。

「男子は5%増えたから\(+0.05x\)で、女子は3%減ったから\(-0.03y\)。だから、\(0.05x-0.03y\)だ」と目についた数字がそのまま出てくる選択肢は間違いです。どうしてでしょうか。例えば\(x=100\)のときどんな数字か考えると、\(0.05x=5\)です。右辺と全く釣り合いそうにありません。\(0.05x\)は、昨年度の男子全体の5%の人数、増加した数だけを表していて、今年度の男子の入学者数を表していないのです。

つまり、昨年度の男子入学者数\(x\)に、5%の増加分である\(0.05x\)を加えた、\(x+0.05x=1.05x\)が今年度の男子入学者数と言えます。

女子も同様に考えると、昨年度の女子入学者数が\(y\)、3%減った人数が\(-0.03y\)なので、\(y-0.03y=0.97y\)が今年度の女子入学者数です。

よって、今年度の男女合わせた入学者数は、男子と女子の合計で、\(1.05x+0.97y\)があてはまる答えとなります。

\[ \left\{ \begin{array}{lr} x+y &= 220 \\ 1.05x+0.97y&= 223 \end{array} \right. \]

 

 

以上、文章題における方程式の作り方を、2つの問題を例に紹介してきました。

方程式を作ったり立てたりする問題では、数字や文字が混ざってきて、慣れないうちは式の意味がわからなくなりやすいでしょう。まずは、基本的な文字\(x,y\)が何を表すのかを確認することです。そこから、それを組み合わせた\(3x\)や\(3x+20\)が何を意味するのか、分解しつつだんだんと考えていくと良いでしょう。

木村すらいむ(@kimu3_slime)でした。ではでは。

 

 

こちらもおすすめ

棒グラフの読み取りと比較:全体の数に注意しよう

パーセント・割合の増減の注意点:パーセンテージポイントとは