どうも、木村(@kimu3_slime)です。
数学を続けている人には、
- 楽しい・好き→だからできるようになった
- できる・わかる→だから楽しくなった
という大雑把に2パターンがあるのではないでしょうか。
既に楽しんでいる方は引き続き数学に向き合っていただき、この記事を読む必要はありません。
僕は後者のパターンで、最初から数学が楽しいと思っていたわけではありませんでした。子どもの頃に数学が少しできる経験をして、素早くわかることが多かったから、結果として好きになっていったのです。
必要性があって学ぶにしても、どうせ数学をやるならば、楽しめたほうが良いです。しかし、楽しもうと思って楽しめたら苦労しません。
そこで今回は、楽しむことの大事さ、楽しむ段階に至るまでの工夫として「小さなできる・わかる」を増やす方法を紹介します。
学びにおいてモチベーションは大事
数学を学んでいくときに、数学への理解力はもちろん大事ですが、大前提として自分のモチベーション・やる気や感情は大事です。
やりたいと思うことでなければできないし、やる気のないまま無理やり取り組んでもパフォーマンスが落ちます。結果として、かけた時間の割に数学が身につく割合が少なく、余計にやる気が減ってしまうかもしれません。やる気は、成長のスピードに影響します。
しかし、自分の感情は意識的にコントロールするのは難しいものです。無理やり「楽しいんだ」と思い込んでも、化けの皮が剥がれます。
「中学生からの勉強のやり方」という本では、勉強を「できない(わからない)ことをできるようにすること」と捉えています。
引用:中学生からの勉強のやり方 No.396
参考:「勉強のやり方」を見直せば、中学数学は楽しめる 本レビュー
「できる・わかる」を増やすことならば、意識的にできて、結果としてだんだん楽しめることが増えていくのではないでしょうか。
小さなできる・わかるを増やす
「そんなこと言っても、自分には才能がなくて、数学ができないんだ」と反論する人もいるかもしれません。それはおそらく、
- 難しいことをやっている
- たくさんのことをやろうとしすぎている
のではないでしょうか。
自分にとって簡単なことをやる
数学は積み重ね型の学習が必要です。小学校で学んだ足し算や掛け算は、中学や高校と先に進んでも、前提として使い続けます。
例えば三角形の相似の話、ピタゴラスの定理がよくわからないまま先へ進むと、三角比や三角関数を理解するのは難しいかもしれません。
それでも難しいことに取り組みがちなのは、自分の学年や年齢にとらわれているからではないでしょうか。学校でやっているからとか、大人だからとか気にせず、自分ができることからやれば良いのです。
「中学で数学は苦手になったけど、算数の計算問題は楽しかったんだよな」という人は、計算ドリルを買ってやってみると、意外と楽しめることに気づくかと思います。できることって、素朴に楽しいんですよね(笑)。
あまりに易しすぎると手応えがないので、ほどほどの手応えのものを選ぶ必要がありますが、まずは簡単なテーマに取り組み、自信をつけるのが大事です。RPGで言う、ザコ敵を倒してレベル上げをするパートですね。おそらく中学で数学が苦手になった人は、掛け算か分数の計算あたりに苦手の要素があるのではないでしょうか。昔なんとなく苦手だったなということに、もう一度取り組んでみて、考えると解決できるかもしれません。
ちょっとずつやる
「できる」を味わうためには、たくさんのことを一気にやろうとしすぎないことです。
参考:数学で学ぶことが多すぎる? 焦らずに周回すれば結果的に最短に
もちろん、最終目標として「中学・高校までの数学は全部できるようにするんだ」という持つのは自由です。
しかし、欲張って「あれもできない、これもできない」となっては、自信を失って、結果としてやらなくなり、本末転倒です。
やる気を保つには、必ず小さな目標を持つようにしましょう。目標とか言わずに、「ほんのちょっとわかる」を見つけるだけで良いです。
- 新しい定義や法則、定理を知った
- 解いたことがない問題を解こうとした
勉強の最中でも、その日寝る前でも、「勉強をする前に比べて、~~がわかった、できるようになった」と反省できるようなことを探していくと良いでしょう。僕はこの「進捗探し」を必ずしています。
ときには、
- 疑問を解決するためにたくさん試行錯誤したけど、うまく解消できなかった
こともあります。これも僕は収穫だと思っていますが、数学に慣れている人向けで、「わかる・できる」が増えていないので精神的にキツいかもしれません。
しかし試行錯誤の中で、具体的に試そうとしたこと、解決にはつながらないけどわかったことがあるはずです。それを「できるようになったこと」として意識するようにしています。
わからないのが悔しくて、ナニクソと足掻けるテーマがあるなら、それはそれで良いです(笑)。楽しむだけがすべてでなく、自分の納得に向けた苦しみすら受け入れたら、やがて努力ができるようになっていくでしょう。
とはいえ最初のうちは、難しそうな疑問は保留して、わかりそうなところから手を付けていくと良いでしょう。
段階を意識する
「できる・わかる」を増やすには、実際にできること、わかることを増やすだけでなく、それを自覚することが大事です。
実はたくさんのことができるのに、それに気づいていない・評価していないから、自信を持てていないのはもったいないと思います。「できないこと探し」は上級者向けで、「できること探し」に慣れたほうが最初のうちはやる気が出るでしょう。
学ぼうとしている各テーマや用語について、「わからない・できる・楽しい」のどの段階にあるか、考えながら勉強してみてください。
わからない段階のものを見つけ、それを少しでもできるに変えられたら、それは大きな収穫です。より細かな段階の分け方としては、
- 知らない
- 知っている
- 全くわからない
- ちょっとできる
- よくわからない
- できる
- よくわかる
- 楽しい
といったものがあるでしょうか。僕の主観ですが、およそ前者から後者へと進んでいきます。
「全くわからない」と感じるのは、「具体的にちょっとでもできることがない」からです。この段階では、簡単な例や計算を扱って、できることを増やしていきましょう。なぜか答えが合わないときは、実は「(定義や定理を)ちゃんと知っていない・読んでいない」ことが原因かもしれません。
僕の場合、簡単でもできるようになったことがあるだけで、俄然やる気が出てきます。このサイトの記事の難しさ・レベル感としても「ちゃんと知って、ちょっとできる」話がメインです。
「ちょっとできる」ことが増えてくると、逆に「ちゃんとはわかっていない」ことがたくさんあることに気づくでしょう。初学者のうちは、それ以上の疑問に向き合う必要はありません。
それでもその疑問に向き合って、「よくわからない」ことを自分で解決できる、説明できる段階に至ると、「よくわかる」段階に近づきます。わからないことに苦戦して解決した瞬間は、非常にスッキリして楽しいです(笑)。
以上、数学を楽しむ方法として、小さなできる・わかるを増やして自信をつける方法を紹介してきました。
自分のモチベーションを意識すること、楽しむためにも「できない→できる」「わからない→わかる」を増やすことを意識することによって、数学を楽しむ人が増えれば嬉しいです。
木村すらいむ(@kimu3_slime)でした。ではでは。
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